三浦工業(タイ)株式会社では、2015年6月に全社員研修を実施しました。
当社は日本では設立から55年余りですが、タイ法人は設立間もない企業です。設立当初は様々な業務に追われて全員目の前の仕事をこなすのが精一杯でしたが、社員が20名を超え、ようやく組織も固まってきたので、どこかのタイミングでベクトル合わせ、意識統一の機会の必要性を感じたことが全社員研修を実施へと至った経緯です。
今回は、2日間で2つの研修を行いました。初日は日本人赴任者のマネジメント研修、翌日はタイのローカルスタッフの全社員研修です。日本人の赴任者は私を含めて4名ですが、中には日本でのマネジメント経験のない者もおり、国は違えどやはり業務をどう回し人をどう動かすかというマネジメントの基本は必須のスキルだということで、基本的なマネジメント研修しました。タイのローカルスタッフはドライバーまで含めてまさに全スタッフに参加してもらい、内容的には日本で行う新入社員研修のようなものをおこないました。当社は若いスタッフが多く、このような研修は初めてという人も多かったため、皆大変前向きに取り組んでいました。
具体的な研修内容として、日本人赴任者のマネジメント研修は「組織運営」「リーダーシップ」「コミュニケーション」などのマネジメントの基本を学びました。研修の後半はタイにおけるマネジメント術ということでタイ人に特化したマネジメントのあり方を外部の方にレクチャーいただきました。タイについて知っているようで知らないことや、タイ人とのコミュニケーションのポイントなど大変実践的な講義でした。タイ語ミニ講座では、目から鱗の話をいくつも紹介してもらいとてもためになりました。
ローカルスタッフの全社員研修は「仕事の進め方」「時間管理」「PDCA」「ホウ・レン・ソウ」「ビジネスマナー」「職場のコミュニケーション」といった内容を学んでもらいました。こちらは通訳を介しての研修なので時間はかかりましたが、それぞれ基本的な内容を分かりやすく教えていただきました。途中、口頭コミュニケーションによる図形の組み合わせゲームを行いましたが、これには全員苦労していましたね。伝えることの難しさ、確認することの重要性を学んでもらえたと思います。
研修を終えて、成果のひとつとして日本式の挨拶の実施があります。これは皆が自主的におこなっているものですが、研修中に、休憩に入る時と研修を再開する時に「アリガトウゴザイマシタ」「ヨロシクオネガイシマス」と言ってけじめをつけていたことを取り入れたものです。まだまだたどたどしい日本語ですが、見ていると微笑ましく映りますし、日系企業で働いていることを自覚してくれているな、と感じます。
ローカルスタッフの研修は本来は休日である土曜に行いましたが、日本人赴任者も全員参加させましたので、より一層の一体感が生まれたようです。